国際地域看護研究会

2026年06月27日

2026年度第2回定例会を開催いたしました

2026年6月20日にJICA関西にて、2026年度第2回定例会を開催しました。

今回は、鳥越友月氏(NPO法人まなびと)と李錦純氏(近畿大学看護学部)より、それぞれご講演をいただきました。

鳥越氏からは、「神戸市に住む在留外国人の暮らしとヘルスボランティア人材育成の試み」と題し、神戸市北野地域を中心に展開するNPO法人まなびとの活動を通して、在留外国人を取り巻く生活課題と地域支援の実践についてご講演いただいた。

神戸市では留学生の国籍が多様化する一方、学費や生活費を賄うためアルバイト中心の生活となり、地域とのつながりを持ちにくい現状が紹介された。子どもの学習支援や日本語教室、食料支援などの活動に加え、外国人住民は医療機関の受診方法や病院選びに困難を抱えていることから、日常的に健康相談ができる地域の支援体制の重要性が示された。また、ヘルスボランティア事業では、多言語による情報発信、人材育成、多機関連携を推進し、外国人住民を地域の中間支援人材として育成する視点の重要性が述べられた。

李錦純氏からは、「日本の多文化共生社会の動向と国際看護の現在地―共生から共創へ:見えざる高齢化を支える地域包括ケアの再構築―」と題し、日本における在留外国人の高齢化と国際看護の課題についてご講演いただいた。

在留外国人の高齢化は地域社会全体で取り組むべき課題であり、コミュニケーションの困難や文化・価値観の違い、社会保障制度への理解不足など、現場で直面する課題が紹介された。また、文化的背景や人生史を踏まえた支援と、多職種による早期の情報共有の重要性が示された。さらに、「支援される外国人」から地域で共に価値を創る「共創」への転換と、それを支える看護職の総合的なコンピテンシーの必要性が述べられた。

今回は、対面とオンラインで19名の方に参加いただき、活発に意見交換が行われ、充実した定例会になりました。

国際地域看護研究会では、看護系教員、実践家、研究者、大学学部生、大学院生など様々なキャリアの方々が参加されています。

どうぞお気軽にご参加ください。